いよいよ本日から世界一周クルーズ出航です。船はパシフィックワールド号で、総トン数は約77000トンで飛鳥Ⅲよりも少し大きいサイズです。この船に乗って行きます。

稲庭うどんを東京都内で食べてきた。稲庭うどんは江戸時代から殿様に献上された名品で製法は門外不出の秘伝とされ、一子相伝で味も秘密も守られ続けた。しかし 1972 年それを佐藤養助が公開して、手延べ製法が広く伝わり一般人にも食されるようになり知名度が一気に向上した。公開しなければ商売を独占できたが、日本三大うどんにはならなかっただろう。何が正解だったかは後世が評価するものだが、商売とは実に難しいものだと感じる。ちなみに佐藤養助とは歴代の当主が同じ名前を継ぐので、名前は何代も受け継がれている。
今回食べたのは新橋の駅前にある七蔵(ななくら)という店で、付汁が独特の味をしており、麺はもちろん付汁も非常に美味かった。

「甲斐善光寺」を訪れた。念のため断っておくと、この寺は長野の善光寺の出先の寺ではない。古墳時代末期538年に百済の聖明王から仏像が贈られたことから日本の仏教は始まった。ところが蘇我氏と物部氏の争いの中で、その仏像が池に捨てられた。その捨てられた仏像を「本田善光」という人が見つけて、自分の出身地に持ち帰り寺を建て安置した。その寺が信濃の国にあって、現在の長野の善光寺だ。ところが川中島の戦いで信濃に出陣した武田信玄がこの仏像を持ち帰り、安置するために建てた寺がこの甲斐善光寺だ。そして武田家滅亡により仏像は信濃の善光寺に戻ったが、武田家が滅ぼされなければ甲斐善光寺が本家の善光寺を名乗り、長野の方は信濃善光寺とでも呼ばれていただろう。歴史とは勝者によって作られていく。